祈りの小箱(6)マザー・テレサ『マリアのみこころを願う祈り』


マザー・テレサ『マリアのみこころを願う祈り』

 明日、9月5日はマザー・テレサの記念日。今年は、マザーが帰天して15年という一つの節目の年でもあります。そこで、今回はマザーが自分で作り、とても大切にしていた祈り『マリアのみこころを願う祈り』をご紹介したいと思います。
 マザーはこの祈りをカードに印刷して出会う人々に配っていました。わたし自身も、召し出しについて迷っていたあるときマザーからこのカードを渡され「暗記して、1日に何十回も何百回も唱えなさいと勧められたことがあります。マザー自身も毎日何百回も唱えていると言っていました。以下では、祈りの中のキーワードを簡単に解説したいと思います。
1.「マリアのみこころ」
マリアの聖心(みこころ)への信心は、イエスの聖心への信心と並ぶカトリック教会の伝統的な信心。マリアの心を大切にし、マリアと同じ心でイエスに寄り添うということ。マザーの口癖だった、“Be only all for Jesus through Mary”(マリアを通してすべてをイエスに)もその趣旨。
2.「愛と謙遜」
マリアの心は、受胎告知の場面での対話に凝縮されている。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」(ルカ1:38)はしためは、主の計画を何も知らない。しかし、主を信頼してその指示に従う。神への愛ゆえに神を全面的に信頼し、自分を完全に差し出す。
3.「いのちのパンの中におられるイエスを受け取る」
いのちのパン=御聖体、イエスの体⇒世界で最初にイエスの体を自分の体の中に受け入れたのはマリア。受胎の瞬間が、世界で最初の聖体拝領のようなもの。だから、マリアに倣ってわたしたちも愛と謙遜のうち御聖体を受ける。
4.「あなたが愛したように」
マリアに倣ってイエスの言葉と行いを心に納め(ルカ2:51)、思い巡らす。人間の思いの中に神の思いを閉じ込めない。自分の声ではなく、御言葉であるイエスを通して語りかける神の声に耳を傾ける。
5.「貧しい中でも最も貧しい人々」
十字架上で苦しむイエスの傍に最後まで寄り添い続けたマリアに倣って、貧しい人々の中で苦しんでおられるイエスの傍らに寄り添い続ける。⇒誰一人寄り添う人のいない最も貧しい人々の中では、イエスが一人ぼっちで苦しんでいる。そんなことがないように、貧しい中でも最も貧しい人々に仕えるのがマザーの使命。
★このカードは、こちらからPDFでダウンロードできます。どうぞお役立てください。⇒ マザー・テレサ『マリアのみこころを願う祈り』.PDF 直
マザー・テレサの帰天15年を記念して、9月22日10時よりカトリック六甲教会で記念行事とミサを行います。マザーを愛する方は、どなたでもお気軽にご参加ください。詳細はこちらです。⇒ マザー・テレサ帰天15年記念行事.PDF 直