祈りの小箱(51)コルカタのマザー・テレサ『喜びの太陽』


コルカタマザー・テレサ『喜びの太陽』
 誓願式の日の夜に行われる祝いの席で、マザー・テレサが長い養成の期間を終えたシスターたちを集めて必ず言っていたことがあります。それは、「あなたたちは、イエスの愛の喜びを輝かせる太陽になりなさい」ということです。マザーは、喜んでいる人は、まるで太陽のように光り輝くと思っていたのです。
 喜びと太陽の光の共通点は何でしょう。それはまず、相手を選ばず誰にでも届くということです。太陽の光は、善人にも悪人にも同じように恵みを与えますが、喜んでいる人は出会う誰に対しても心からの笑顔を向け、喜びを伝えることができるのです。伝えるというよりも、むしろ「あふれ出す」と言った方がいいかもしれません。爆発的に輝く太陽の光を止めることはできないように、心の奥深くから湧き上がる喜びは、好むと好まざるとにかかわらずその人からあふれ出し、周りの人々の心に注がれてゆくのです。
 喜びと太陽の光のもう一つの共通点、それは光だけでなく温もりを伝えるということです。寒い冬の日に差し込んでくる太陽の光は、わたしたちの体をぽかぽかと温めてくれます。それと同じように、苦しみの中にいるときに誰かから向けられたほほ笑みは、わたしたちの心をぽかぽかと温めてくれるのです。そんなときのほほ笑みは、わたしたちを「自分と出会ってこんなにうれしそうにしてくれる人がいる。がんばろう」という気持ちにしてくれます。喜びがほほ笑みを生み、ほほ笑みが愛を伝え、愛が生きる力を生む。そう言ってもいいかもしれません。
 わたしたちから喜びがなくなることはありません。なぜなら、わたしたちのそばにはいつもイエス・キリストがおられるからです。イエスから愛される喜び、イエスの愛を全身で受けてイエスを愛する喜びで周りの人たちを照らし、神の愛を伝える太陽になること、それがキリスト教徒の使命だと言ってもいいかもしれませんね。
★このカードは、こちらからダウンロードできます。⇒
JPEGコルカタのマザー・テレサ『喜びの太陽』.JPG 直
PDFコルカタのマザー・テレサ『喜びの太陽』.PDF 直