祈りの小箱(133)『こんな私が』


『こんな私が』
 一日をどんな気持ちで終えるか、それは人さまざまでしょう。自分の能力に自信があり、自分にはいろいろなことができると思っている人は、今日一日に自分ができたことよりもできなかったことに目を向けてしまいがちです。「私としたことが、あれもできなかったし、これもできなかった」と考えて、不満を言いながら一日を終えることになるのです。それに対して、自分の能力の限界をしっかりとわきまえた人は、今日一日に自分ができなかったことよりも、できたことに目を向けます。「こんな私が、あれもできたし、これもできた」と考え、神様や周りの人たちに感謝することができるのです。
 それは、きっと一日だけでなく、人生全体にも当てはまることでしょう。自信過剰な人は、どんなにたくさんのことを成し遂げたとしても、できなかったことばかりに目が行って、いつまでも満足することができません。現実の自分が、理想の自分、こうあるべき自分にいつまでたっても追いつかないのです。そのような人は、人生の終わりにも「私としたことが、あれもできなかったし、これもできなかった」と不満を言いながら人生を終えることになるでしょう。それに対して、自分の実力をわきまえている謙遜な人は、できたことに目を向け、感謝と喜びに満ちた日々を過ごすことができます。たとえわずかなことしかできなかったとしても、そのできたことを神様に、周りの人々に感謝することができるのです。そのような人は、人生の終わりにも「こんな私が、あれもできたし、これもできた」と感謝して人生を終えることになるでしょう。
 「私としたことが」と考えるか、それとも「こんな私が」と考えるかに、傲慢な心で生きるか、それとも謙遜な心で生きるかに、私たちの幸せがかかっていると言ってもいいかもしれません。今日一日に満足できるか、人生に満足できるかは、私たちの考え方次第なのです。
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