祈りの小箱(144)『「半分しか」と「半分も」』


『「半分しか」と「半分も」』
 コップに半分入った水を見たときに「半分しか」と思うか、それとも「半分も」と思うかによって見方がまったく変わるという話は、よく「ポジティブ・シンキング」のたとえ話として登場します。同じものを見ても、感じ方は人によってまったく変わってくるのです。これは、人生そのものにも当てはまるでしょう。人生で願ったことの半分が実現したとき、「半分しか」と思うか、それとも「半分も」と思うかによって、その人の人生は不幸にも幸せにもなるのです。
 ある学校の先生から、こんな話を聞きました。その先生が働いている学校は、世間の評価でいうと特別によくもなく、かといって特別に悪くもない真ん中くらいの学校です。その学校に入学してくる生徒の態度は大きく2つに分かれるそうです。ある生徒たちは、その学校に入ったことで「この学校にしか入れなかった」と落胆して勉強する意欲を失い、ある生徒たちは「この学校に入れた」と喜んで勉強するようになるというのです。
 このエピソードは、とても大切なことをわたしたちに教えてくれるように思います。まったく同じ出来事でも、それを受け取る人によって感じ方がまったく逆になるということ。そして、感じ方ひとつで、それからの人生が大きく変わるということです。「半分しか」と受け止めた生徒たちは、自分で勝手に「わたしは失敗した」と思い込んで実際そのようになっていき、「半分も」と受け止めた生徒たちは、「わたしは成功した」と考えて実際そのようになっていくのです。人生に成功や失敗、幸せや不幸があるとすれば、それは結局のところ自分自身が決めるものなのかもしれません。成功も失敗も、幸せも不幸も、わたしたちの考え方次第なのです。
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