祈りの小箱(150)『愛し合い、助け合うからこそ』


『愛し合い、助け合うからこそ』
 職場や家庭での人間関係がわずらしくてたまらなくなり、一人になりたいと思うことがあります。遠くに出かけたり、海外旅行にでも行って、一人っきりになりたいと思うのです。ですが、一人っきりになってしばらくすると、困ったことが起こってきます。最初のうちは自由で気持ちよく思えた一人ぼっちが、だんだん寂しくてたまらなくなってくるのです。こうしてわたしたちは、ときにわずらわしく思える人間関係の中に再び戻っていきます。人間は、一人ぼっちでは幸せになれないのです。
 別の見方をすれば、人間は誰かとしっかり結ばれていることによって、誰かと愛し合うことによってしか幸せになれないということです。人間は、誰かと愛し合うように創られているのです。一人ぼっちでいると寂しくて仕方がなくなるということは、人間が愛し合うために生まれてきたということの動かぬ証拠なのです。寂しいときに感じる痛みは、わたしたちに、自分が何のために生まれてきたかを思い出させるために神様が与えてくれた痛みなのかもしれません。
 一人になりたいと思っても、現実問題として人間は一人で生きることができません。子どもは親の助けがなければ生きられませんし、大人でも病気になったり年老いたりすれば、一人では生きられないのです。電気も水道もお店もない場所で、一人ぼっちで生きていくのは極めて困難です。人間は、一人ぼっちでは生きられないようにできていると言ってもいいでしょう。
 これもちょっと残念なことに思えますが、別の見方をすれば、人間は助け合うことでしか生きられないということです。人間は、誰かと助け合って生きるように創られているのです。一人ぼっちでは生きられないということは、人間が助け合うために生まれてきたというこしとの動かぬ証拠なのです。自分一人では何もできないという無力感は、わたしたちが助け合うために生まれてきたのだということを思い出させてくれます。
 愛し合い、助け合うために生まれてきたわたしたちは、どんなにわずらわしかったとしても、愛し合い、助け合うことによってしか幸せに生きられないのです。さびしさや無力感に打ちのめされたときには、謙虚な心で、自分が何のために生まれてきたのかを思い出しましょう。
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