祈りの小箱(187)『神様の鉛筆』


『神様の鉛筆』
 たくさんの仕事が押し寄せてきて、どこから手をつけていいか分からないとき。自分の能力をはるかに越える、大きな責任を任されてしまったとき。人間関係がこじれにこじれ、もうどうしていいか分からないとき。そんなときわたしたちは、「もう無理だ。わたしにはできない」と思って、絶望してしまいがちです。わたし自身もよくそういうことがありますが、そんなときには、「いや、ここからが神様の出番だ」と思い直して自分を励ますようにしています。「わたしにはできない」ということは、それで終わりだということを意味しません。わたしにできないことでも、神様にはできます。自分の限界に到達したら、そこから先は、いよいよ神様の出番なのです。
 ただ神様にすべてを任せ、自分は何もしないということではありません。マザー・テレサはよく自分のことを、「神様の手の中の小さな鉛筆」と呼んでいましたが、そんなときにこそ、わたしたちは神様の手に握られた小さな鉛筆になればいいのです。そこから先は、自分の力でするのをやめ、神様の力で動かしていただくようにするのです。自分の思った通りに動くのをやめ、神様が思う通りに動くのです。
 「わたしにはできません。わたしを使って、あなたがしてください。」そう祈るとき、神様はわたしたちをご自分の手でしっかりと握って、動かして下さいます。絶望は希望に変わり、無力なわたしたちが、力に満たされていくのです。「もう無理だ」と思ったときこそ、神様の出番。そのことを、忘れないようにしたいと思います。
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