アジアン・ユース・デーin韓国レポート(2)〜アジアン・ユース・デー本大会

アジアン・ユース・デーin韓国レポート(2)〜アジアン・ユース・デー本大会

 8月13日の午後、いよいよアジアン・ユース・デーが開幕しました。場所は、ソルメ殉教地に作られた特設会場。まるでロックコンサートのような照明と大音響に、参加者した若者たちの興奮はすでにピークに達しています。

 ミサの興奮冷めやらぬまま、踊りと歌で賛美を続ける若者たち。明後日はいよいよ、教皇様がこの特設会場にやって来られます。

 8月14日、コルベ神父を記念するミサの前に、アジアン・ユース・デー日本代表団の司祭で記念写真を撮りました。若手司祭が勢ぞろいです。

 アジアの22カ国から集まった2000人の若者が、200の小グループに分かれて、ゲーム信仰の分かち合いをしました。私も、ミャンマーカンボジア、インド、中国、韓国の若者たちから、すばらしい分かち合いを聞くことができました。

 15日の午後、ついにフランシスコ教皇がアジア・ユース・デーにやって来られました。カンボジアや香港などからの代表者たちの質問に一つひとつ丁寧に答えて下さった教皇様。1時間半が、あっと言う間に過ぎてしまいました。「若者たちよ、神は皆さんに期待しています。本当に期待しているのです」と力強く呼びかけられた声を、胸にしっかり刻みたいと思います。

 教皇様が会場を去った後、各国の青年が踊りや歌を披露しました。会場はすさまじい盛り上がり、若者は疲れを知りません。

 韓国キリスト教の歴史をテーマにした舞台も披露されました。韓国のキリスト教は、宣教師の手によってもたらされたものではなく、中国に留学した韓国人たちが、書物を通して学んで祖国に紹介したものです。

 殉教者を象徴する大きな十字架の前で、すばらしい創作舞踊が披露されました。この地にローマからパパ様が来られたこと、アジア中から若者たちが集まって神を賛美していることを一番喜んでいるのは、天国の殉教者たちに間違いありません。

 各国代表による舞台発表を楽しみ、歌と踊りで神を賛美しているうちに、気が付くともう12時半。明日の晩は、日本でも大活躍のKポップの大スターがやって来るという噂もあります。

 16日の午後、数多くのキリスト教徒たちが処刑された聖地、ヘミ城に向かって2000人の若者たちが徒歩巡礼しました。殉教者たちが歩いた道を、信仰の大切さをかみしめながら歩いてゆきます。

 沿道に飾られた殉教者たちの絵。優しい笑顔が、若者たちの歩みを、そして信仰を励ましています。

 ヘミの地に沈んでゆく真っ赤な夕日。殉教者たちも、この美しい夕日を眺めたのでしょうか。

 真っ赤な夕日の中を、黙々と歩いてゆく若者たち。殉教と聞くと「命より大切なものなどあるものか。宗教をすると、何が大切なのかがわからなくなるから怖い」と言う人がいますが、命より大切なもの、命を捨てても守るべきものを持たずに生きることは、本当に幸せなのでしょうか。

 目的地のヘミ城にたどり着くと、地元の皆さんが韓国の伝統音楽で出迎えて下さいました。あまりにもあたたかなおもてなしに、巡礼の疲れが吹き飛んでしまいました。

 ヘミ城の城内に作られた特設野外ステージの上に、美しい夕焼け雲が浮かびました。

 盛大な花火が打ち上げられ、いよいよアジア・ユース・デー最後の夜、「ファイナル・フェスティバル」の開幕です。

 Kポップの大スター、「クライング・ナッツ」が登場すると、若者たちの興奮は一気にピークに達しました。スタッフの女の子も、仕事を忘れて歓声を上げています。

 噂の通りKポップの大御所、ボアさんも登場しました。ボアさんは熱心なカトリック教徒。韓国の若者を代表して、フランシスコ教皇との昼食会にも参加したそうです。若者たちのためにこれだけの舞台を準備してくださった韓国の教会に、心から感謝せずにいられません。若者たちは、自分たちがどれだけ大切にされているかを全身で感じたことでしょう。