「ふっこうのかけ橋」ニュース(12)福島での洗礼式

「ふっこうのかけ橋」ニュース(12)福島での洗礼式
 今年8月、「ふっこうのかけ橋」プロジェクトに参加して神戸に来てくれた福島の子どもの中から、まだ洗礼を受けていなかった3人の子どもがクリスマスに洗礼の恵みに与りました。福島から喜びの声と写真が届きましたので、当日の様子をご紹介したいと思います。

洗礼式の会場となったのは、3人のお母さんの所属教会であるカトリック松木町教会。司式してくださったのは、主任司祭のイェジ神父様です。

3人ともお母さんは信者でしたが、子どもたちは受洗をためらっていたのでした。

受洗者の一人、堅斗くんは、キャンプの感想文に次のように書いてくれています。
「海あそびが、楽しかったです。なぜかというと、青い海、白い砂浜、はだしで砂の上を歩くなんて何年ぶりでしょう。ぼくは、うれしくてうれしくてたまりませんでした。ぼくは、海にもぐってカニらしき物を見ました。砂の中にもうめてもらいました。それに、平和祈願ミサでは、何人もの神父様がいてすごいなーと思いました。あとふれあい祭りでは、わたあめやフランクフルトやたこ焼など福島では、できないけど神戸の人たちにいそがしい中、やっていただき、かんしゃの気もちでいっぱいでした。」
このときの喜びが、受洗の決意につながったとのこと。ペトロ・クラベールを洗礼名に選んだのは、黒人の救済活動に生涯を捧げたこの聖人のように、困っている人の役に立つ人になりたいからだそうです。

洗礼式の後、シスター江川が3人に今の気持ちを聞いてくれました。倫章くん「ご聖体をもらえるようがんばります。」堅斗くん「神様に近づくためにおいのりをしたい。」佳輔くん「神様の子供になってうれしいです。」

佐々木兄弟のお母さんからは、次のメッセージが寄せられています。「神戸の『ふっこうのかけ橋』プロジェクトに参加し、子供たち一回り成長しました。福島の一教区の信仰に留まらす、遠い神戸の地にたくさんの仲間がいることを確かめることによって、親の姿だけでなく、自らの信仰心が強められ今日の彼らに至ったことと思います。とても立派な堂々たる洗礼式でした。色々とお気遣い本当にありがとうございました。」

神戸地区1万人の信徒が心を一つに合わせて全力で取り組んだこの夏の「ふっこうのかけ橋」プロジェクト、それ自体としても福島と神戸のあいだに固い絆を結ぶ大きな恵みでしたが、神様はこのクリスマスに更なる恵みを与えてくれました。福島の「ふく」と神戸の「こう」を結び合わせて「ふっこう」を目指す「ふっこうのかけ橋」。「ふっこう」を行き来することは、「こうふく」への架け橋ともなるでしょう。この恵みに力づけられ、来年以降も、いつまでも「ふっこうのかけ橋」をかけ続けいてきてゆきたいと思います。