フォト・ライブラリー(329)京都・嵐山の紅葉2012〜後半

京都・嵐山の紅葉2012〜後半

天龍寺塔頭、宝厳院に移動しました。これは庭園の名物、獅子岩の前のモミジ。和服姿の女性が京都らしさを引き立てています。

真っ赤でもなく、オレンジでもなく、なんとも言えない色合いの紅葉。気品があって、これもやはり京都らしいと思いました。

夕暮れが迫り、ところどころにしか陽が射していませんでしたが、その分、陽が当たっている紅葉の美しさが際立っていました。

宝厳院を出て大通りに向かう途中で、目を奪われるほど鮮やかな赤に色づいたモミジを見つけました。まるでお寺が火事になったようです。

すべての葉がこれだけ真っ赤に染まっているモミジは珍しいのではないでしょうか。わたしが今年見た紅葉の中で、一番の赤です。

天龍寺周辺の美しい紅葉に後ろ髪を引かれながらも、次の目的地、常寂光寺方面に向かって進んでいきます。山際にある嵐山は日没がとても早く、いつも最後は時間との戦いです。

常寂光寺の前の田んぼの畦道に、ひときわ見事に色づいたモミジを見つけました。靴を泥だらけにしながら、接近して撮影です。

緑からオレンジ、オレンジから赤へと変化していく色のグラデーションに目を奪われます。わたしの語彙では赤、オレンジ、黄色、緑くらいしか言えませんが、それぞれの色に段階があるので、もうこれは七色の紅葉と言っていいでしょう。

幻想的なまでに美しい色彩の世界に、体ごと吸い込まれてしまいそうになります。時間を忘れてこのモミジを眺めているうちに、常寂光寺は完全に山の蔭に入ってしまいました。

この日の最後の1枚はこれ。夕日の赤が、モミジの赤をより一層引き立てています。3時間あまりの短い散策でしたが、京都の紅葉、今年はこれで十分満足しました。いつも最高の景色とよい天気を準備してくださる神様に感謝。