祈りの小箱(103)『98%の恵み』


『98%の恵み』
 人からひどい悪口を言われたり、思いがけないトラブルに巻き込まれたり、仕事でへまをしてしまったときなど、家に帰って来てからもそのことで頭がいっぱいになってしまうことがあります。感情が高ぶって、他のことが何も考えられなくなってしまうのです。そんなとき、わたしはいつも自分に「わずか2%の嫌なことのために、残り98%の恵みを台無しにする必要はない」と言い聞かせるようにしています。
 2%というのは特に根拠のある数字ではないのですが、1日のうちに起こったたくさんの出来事の中で、その嫌な出来事が占める割合はおそらくその程度のものなのです。1日の出来事のうちの圧倒的な部分は、神様の恵みに満たされているに違いないのです。朝起きて会社や学校に行けたこと。仲のいい友だちとおしゃべりできたこと。電車の中でお年寄りに席を譲ってあげられたこと。八百屋のおばさんがにっこりほほ笑んでくれたことなど、数え上げればきりがないほどたくさんのいいことがあったはずなのです。ほんのわずかな嫌なことのために、それらのすべての恵みを台無しにしてしまうのは本当にもったいないことだと思います。
 嫌なことで頭がいっぱいになりそうなときには、逆に、楽しかったことを思い出すようにしたいと思います。楽しかったことを一つひとつ数えあげ、その一つひとつを神様に感謝しているうちに、心はだんだん喜びで満たされてくるはずです。神様からいただいた恵みを無駄にしないためにも、1日を憎しみの中で終わらないためにも、嫌なことではなく楽しかったことに目を向ける習慣をつけられたらいいですね。
★このカードは、こちらからダウンロードできます。⇒
JPEG 『98%の恵み』.JPG 直
PDF 『98%の恵み』.PDF 直