カルカッタ報告(91)8月30日Fr.ポノダス①


 今日は、また9時からマザーの墓前でわたしたちのグループのためのミサをすることになっているので、グループのメンバーたちはミサに参加していなかった。連日の疲れがたまっているし、帰りの旅もまたハードなものになるから、今のうちに休んでおくようわたしが勧めたのだ。わたしはマザー・ハウスでミサを立てる機会を1回も逃したくなかったので、少し無理をしてでも参加することにした。
 今日のミサの主司式はイエズス会の神父さんだった。品のいい白髪が特徴的な、60代くらいのインド人の神父さんだ。軽く自己紹介してから祭服に着替え、聖堂に入った。マザーがいつもミサに与っていたこの聖堂でのミサはこれが最後だと思うと、ミサのすべての部分がとても大切に思えた。奉献文を主司式の神父さんと一緒に唱えながら、この旅を与えてくださったことを神に心から感謝した。
 ミサの後、いつものように香部屋で主司式の神父さんと一緒に朝食をとった。ポノダスという名前の神父さんだった。今、パーク・ストリートにある聖ザビエル・カレッジで院長と理事長を兼任しているという。聖ザビエル・カレッジは、カルカッタで最も伝統のある名門校だ。
 話しているうちにポノダス神父さんが「ところで、ショーゴは元気にしてるか」とわたしに尋ねた。最初誰のことかわからなかったが、イエズス会日本管区で「ショーゴ」と言えば管区長の住田省悟神父さん以外にいない。「今、管区長をしてますよ」とわたしが答えるとポノダス神父さんは「あのショーゴが管区長か」と言って感に堪えないような表情をした。ポノダス神父さんは、若いころ住田管区長と一緒に第三修練をしたのだそうだ。そういえば、住田管区長が昔、インドで第三修練をしたという話を聞いたことがある。
※写真の解説…目覚めゆくカルカッタの街。