JESUS KIDS記事『お友だちをゆるしてあげよう』


カトリック六甲教会教会学校の会報『JESUS KIDS』に掲載してもらった、「ゆるし」についての文章です。お子さんたちに「ゆるし」を説明するときの参考にしていただければ幸いです。
JESUS KIDS記事『お友だちをゆるしてあげよう』
 エスさまは、わたしたちに「お互いにゆるしあいなさい」と教えてくださいました。でも、自分をひどいめにあわせた友だちをゆるすのは、とてもむずかしいことですね。どうしたら、ゆるすことができるのでしょう。
 ゆるすことの最高のお手本は、十字架につけられたイエスさまです。イエスさまは、自分をひどいめにあわせ、ころそうとしている人たちのために、十字架の上から神さまにこうおねがいしました。
 「神さま、この人たちをゆるしてあげてください。この人たちは、自分がなにをしているのかしらないのです。」
 ふつうなら、「神さま、この人たちをやっつけてください」とおねがいするところだと思いますが、イエスさまはまったく逆のことを神さまにお願いしました。自分をひどいめにあわせた人たちをゆるしてあげてくださいとたのんだのです。
 その理由は、「自分にわるいことをしたこの人たちは、自分が悪いことをしているのをしらないから」ということでした。イエスさまをひどい目に合わせた人たちは、目の前にいる人が「神さまの子ども」だとは知らなかったのです。その人たちは、イエスのことを、わるいことをしたわるものだとおもっていました。だからイエスをたたいたり、ムチでうったりしたのです。その人たちが、イエスがいい人だと気づいたのは、イエスが死んだあとでした。
 みなさんにいじわるする子、ひどいわるぐちを言ったりする子も、自分がなにをしているのか知らないのだろうと思います。みなさんが、大切な「神さまの子ども」だということに気づいていないのです。それに、たぶんその子たちは、自分たち自身もたいせつな「神さまの子ども」だということを知りません。だから、神さまをかなしませるような悪いことができるのです。
 そう思ったら、そんなことをするあいてのほうがかわいそうだと思いませんか。そんなたいせつなことにさえ気づいていない子にはらを立ててもはじまりません。みなさんは、むしろそんなことをする子たちに「みんながたいせつな『神さまの子ども』なんだから、なかよくしなければ神さまはかなしむんだよ」とやさしく教えてあげましょう。