祈りの小箱(30)『呼吸の祈り』


『呼吸の祈り』
 「祈り、祈りというけれど、何のことかよく分からない」という方に、わたしがまずお勧めする祈りの一つが「呼吸の祈り」です。方法はとても簡単。ふだん何気なくしている呼吸に、ちょっとだけ意識を向ければいいのです。
 神様の恵みは、光り輝く雨のように絶えず地上に降り注いでいます。わたしたちの身の回りには、そのようにして天から降り注いだ恵みが満ちあふれていると言っていいでしょう。わたしたち人間の目には見えませんが、これは神様の目から見た現実であり、「客観的な事実」なのです。聖書でも、イエスは「すべてにおいてすべてを満たしておられる方」(エフェソ1:23)と呼ばれています。まずは、その現実を意識しながら、大気を満たした神様の恵みをゆっくりと吸い込みましょう。
 吸い込まれた空気は、血液に吸収され、体の隅々にまで行き渡って体の細胞をよみがえらせていきます。それと同じように、わたしたちが吸い込んだ神様の恵みは、まばゆい光りを放ちながらわたしたちの体と心の隅々にまで行き渡り、わたしたちの体と心を蘇らせて行きます。そのことを想像してみましょう。それは、単なる想像ではなく、目に見えない現実を心の目で見るということです。
 神の恵みが行き渡ると、わたしたちの体と心から悪いもの、怒りやにくしみ、いらだち、不安などが追い出されてゆきます。息をゆっくりと吐きながら、追い出された悪いものを外に出しましょう。それで、1回の祈りが完了します。全身にゆき渡る神の恵みを感じながら、この「呼吸の祈り」を何回か繰り返してみましょう。1回祈るたびごとに、喜びと力がよみがえり、体が軽くなっていくのを感じるはずです。
 この祈りは、一見とても単純ですが、もし本気で祈るならばこの祈りだけでも一生幸せに暮らせるくらい深みがある祈りです。あふれんばかりに地上を満たした神の恵み、イエスの愛を全身で感じながら、全身で祈ってみましょう。
★このカードは、こちらからダウンロードできます。どうぞお役立てください。⇒ 『呼吸の祈り』.PDF 直